「 小説,悪ノ化身 」 一覧

悪ノ化身 7

「記憶がない?」 ヴァンが頷く。 「誰が?」 ヴィルヴァーレが指差す。 「俺が」「ヴァンが」 「・・・何の記憶がない?」 二度目の質問に今度は二人で頷いた。男は ...

悪ノ化身 6

人間ならば殺さない。ならばモンスターの場合は? 苛立った男に、果たして二人はどう反応をするのか。吼えられたヴァン、そしてその後ろで行く末を見守っていたヴィルヴァ ...

悪ノ化身 5

誰かの罵倒が聞こえる。憎くてたまらない声がする。 男はゆっくりと顔を上げて周りを見渡した。ここはどこだろう。 暗い牢獄の中。じめじめと湿った空気。カビ臭くてたま ...

悪ノ化身 4

騒然とした場ですぐさま双子が動く。 戸惑いどよめく客に向かって「逃げろ!」と大声を張り上げ、店の裏口をあけて避難を促した。その瞬間、黒い男が一歩足を踏み出す。ギ ...

悪ノ化身 3

食器の山。山。山。項垂れたヴィルヴァーレ。そしてまた食器の山。 連なる食器山脈にヴィルヴァーレは前髪をぐしゃぐしゃと掻いた。食事を終え、優雅に水を飲み、机の総面 ...

悪ノ化身 2

北には連なる山脈、東には人の営みが伺える街、南には砂丘のある海、西には未開の大地。 そんなアルド大陸の北と東のちょうど間に位置するところに、彼ら―ヴァンとヴィル ...

悪ノ化身 1

3年前の大戦、一人の勇者がぱったりと姿を消した。 その男は歴代の勇者の中でも最も優れている男だった。 勇者の名にふさわしい勇気と知恵、力。そして何より、他者への ...

悪ノ化身 プロローグ

花。 沢山の花が咲いている。 ふんわりと漂う甘い香り、などというものではない。色も形もバラバラな花たちの香りは、その場に人がいれば全員が鼻を抑えてしまうほどにむ ...

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